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カーリースではカスタム不可?カスタム可能な場合と範囲について解説


カーリースではカスタム不可?カスタム可能な場合と範囲について解説

カーリースは、月額料金だけで毎月定額で車を利用できるという便利なサービスです。

しかし、その一方でカーリースでは車のカスタムができないという話を見聞きしたことがある方もいるでしょう。

カーリースでの車のカスタムはどのような扱いなのかについて、この記事で解説していきます。

目次

カーリースではカスタムは不可?その理由は?

前提として、カーリースという契約においては基本的にカスタムはできません。

カスタム不可という制限が設けられていることには理由があります。

以下に、カーリースにおいて車のカスタムができない理由について解説します。

カーリースという契約の概要

カーリースでカスタムが禁止される理由を理解するためには、まずカーリースとはどのような契約であるのかについて理解する必要があります。

カーリースは、車両本体価格から、車の返却時における車の残存価値「残価」を引き、そこに諸経費を加えた金額を契約月数で割って利用するという契約方式です。

そのため、一部の買取型の契約形態を除いて、カーリースは車を「借りている」という状態が適切な表現となります。

つまり、契約が終了すれば返却することになるので、自分で勝手にカスタムをすることができないのです。

カーリースには「原状回復義務」がある

カーリースでのカスタムに関わる考え方のもう一つに、「原状回復義務」があります。

これは、契約が満了し車をリース会社に返却する際に、元の状態に戻してから返却をするという取り決めです。

車のカスタムというと意味が広いですが、返却時に元に戻すことができないようなカスタムを施すと、返却時に原状回復のための費用を請求されると考えると理解しやすいでしょう。

基本的に車を返却するカーリースではカスタムはできない

ここまで解説してきた内容から、カーリースという契約のうち、契約終了時に車を返却するという仕組みのリース契約を利用している場合には、原状回復を求められるレベルのカスタムをすることはできない、ということになります。

せっかく車に乗るのなら自分らしさをアピールしたい、快適に乗れるようにカスタムしたい、と考える方も多いでしょうが、カーリースの契約によって運転している車については、基本的にカスタムを行わないのが無難です。

カーリースではどんな場合でもカスタムは不可?

では、カーリースの契約によって利用している車では、いかなる場合であってもカスタムはできないのでしょうか。

まずは、カスタムとは実際にどのような種類のものがあるのか、そして、カーリースであってもカスタムができる事例について以下に解説します。

カスタムにはどんな種類がある?

まずは、「カスタムの種類」についてです。

カスタムという言葉を聞いてイメージする内容はさまざまですが、おおむね以下の2つのパターンがメインとなるでしょう。

走行性能にかかわるカスタム

車高やサスペンション、ホイール、マフラーといった部分をカスタムするのは、走行性能に関わるカスタムです。

ホイールのセット位置を変更して安定性を増すなどのカスタム方法を聞いたことがあるかもしれません。

また、さらに大がかりなカスタムですと、エンジン内部への加工やカスタムといったものもあります。

快適さを向上させるカスタム

カーオーディオやホルダーなどを設置するカスタムは、走行性能には関係がないため快適さを向上させるためのカスタムです。

カップホルダーやスマホホルダーなどは、手軽に着脱ができるものがあるため利用している方も多いでしょう。

また、ビジュアルのかっこよさ、可愛さを追求するためにパーツを購入して装着するなどのカスタムも、走行性能には関係がないので快適さを向上させるためのカスタムと位置付けることができます。

車の価値に影響を及ぼさない範囲でのカスタムは可能

いずれの場合のカスタムであっても、「車の価値に影響を及ぼさない範囲でのカスタム」であれば問題ありません。

この場合の「価値」とは、査定価値のことで、ユーザー本人の価値観によるものではありません。

「見た目がかっこよくなった」から、「価値が下がっていない」ということにはならないのです。

メーカー純正オプションならカスタムしても良い?

基本的にはカスタムが認められないカーリースですが、一部メーカー純正品のオプションパーツであればカスタムができる場合もあります。

以下には、内装・外装の場合に分け、メーカー純正オプションによるカスタムの例をご紹介します。

内装のカスタム例

内装は車の内部の快適さを増すための部分です。

純正パーツによるリース車の内装カスタムとしては、たとえば運転席・助手席のシートバックに取り付けるドリンクホルダーやテーブルなどが挙げられます。

また、ドアを開けた際や乗車中に足元を照らす「フットライト」も純正パーツとして存在する場合があり、これもカスタム可能なケースがあります。

ただし、該当のパーツならどの車種でも取り付け可能というわけではないため、やはりリース会社への確認は必須です。

外装のカスタム例

外装はビジュアル面でのカスタムが中心となります。

純正パーツによるカスタムの例としては、「アルミホイール」などが挙げられます。

ホイールがアルミになると外見の印象が変わり、個性を演出するのに役立ちます。

また、ドアミラーのカバーなども純正パーツであればカスタム可能となることもあります。

これらも内装カスタムと同様、純正パーツによるカスタムが可能であるか一度確認する慎重さが重要です。

安全上必要だとカーリース会社が判断した場合は可能

基本的にはカスタムが禁じられているカーリースですが、ほかにも例外があります。

それは、カーリース会社が「安全上必要」だと判断した場合です。

具体的には、通常の車では安全に運転が遂行できない身体的な障がいなどがある場合が該当します。

こうした事情がある場合には、リース契約締結時に担当者とよく相談しておくのが良いでしょう。

タイヤの交換はカスタムには該当しない

カスタムが禁じられるカーリース契約ですが、「タイヤ交換」は「カスタム」には該当しません。

たとえば、冬道・雪道を走る際にスタッドレスタイヤへ交換するなどのケースがこれにあたります。

カーリースにおけるタイヤ交換・スタッドレスタイヤへの交換については、別の記事で詳しく解説しています。

カーリースのタイヤ交換についてはこちら
カーリースのスタッドレスタイヤへの交換についてはこちら

返却のない買取型のリースであればカスタムは可能?

基本的に、カーリースは契約終了後に車を返却するという要素があるためにカスタムが不可能であるという趣旨で解説をしてきました。

では、契約終了後に、リース車を返却せず買い取りをするタイプのカーリース契約では、カスタムは可能なのでしょうか。

以下で解説をしていきます。

買取型のカーリースの場合にはカスタムは可能

まず、契約終了後に車を返却しないカーリース契約のプランの場合には、カスタムも自己責任で自由に楽しむことができます。

ただし、法律に抵触しない範囲でのカスタムが厳守のため、注意が必要です。

詳しくは後述の「法律に抵触するカスタムは不可」で詳しく解説します。

残価・査定額に注意が必要

カスタムを自由に行うことは可能ですが、カーリースの契約では、カスタム以外の点にも注意が必要です。

買取型のカーリース契約では、「残価」が設定されており、返却時に査定が行われます。

傷やへこみのほか、車の価値が損なわれているような場合には査定額に大きく影響します。

また、カーリース契約につきものといえる走行距離制限オーバーなども追加費用が求められるケースがあるため、この点にも注意しましょう。

カーリースの残価設定についてはこちら

中途解約・契約期間の変更は不可

カーリースの契約は、先に述べたように残価を設定し、車の価格を契約期間で割って月額料金を算定しています。

そのため、中途解約や契約期間の短縮・変更などは基本的にできません。

これらの点に注意が必要です。

カーリース中途解約についてはこちら

法律に抵触するカスタムは不可

カスタムができるケースについて解説してきましたが、法律に抵触するカスタムはできません。

これはカーリース会社との契約によっての制限ではなく、法令による制限と考えるほうが正当です。

具体的には、以下のようなケースです。

法律違反になるカスタムの基準と共に、解説をしていきます。

法律に抵触するカスタムの基準とは?

具体的に法律に抵触するカスタムとはどのようなものなのでしょうか。

車にはカスタムの対象となる部分が数多くあり、一部の方々は法令を遵守しないような方法でカスタムを行っています。

これらは、公道を走る車として法律に合致していないため、「違法カスタム」となります。

車両サイズや重量が基準を超える

カスタムによって、車両サイズと重量が保安基準に違反してしまうケースがあります。

原則車両サイズの変動は、長さ±3センチ、幅±2センチ、高さ±4センチとされています。

重量については、普通車は±100kg以内、軽自動車の場合は、±50kgの範囲内であれば問題はないとされています。

ヘッドライトを変更

ヘッドライトの変更は、非常に注意を要するポイントです。

ヘッドライトは事故を予防し、夜間走行の際の安全性を保つための重要なパーツとなります。

ヘッドライトの保安基準は、ハイビームで100メートル先にある交通上の障害を確認できること、ロービームで40メートル先の障害物を確認できる性能があることなどのほか、「カンデラ」という明るさの規定、灯火色の規定、向き、高さなど厳密に決められています。

そのため、ヘッドライトの変更は、LEDへの変更などのほかは厳密に規定されていると考えて良いでしょう。

色が付いたフィルムを窓ガラスに貼る

後部座席に色がついたフィルムを貼りつける車は多くありますが、これと同じ感覚で運転席や助手席に着色フィルムを貼り付けることは違法となるため注意しましょう。

車体からタイヤやホイールがはみ出す

タイヤやホイールを交換すること自体は、直ちに違法となるわけではありません。

しかしながら、車体からタイヤやホイールがはみ出してしまうと違法カスタムとなります。

タイヤやホイールを交換する際にはサイズに気をつける必要があります。

特に自分で交換をする際には充分注意するようにしましょう。

騒音公害が発生する恐れのあるカスタム

現代ではあまり見かけなくなりましたが、一時期の違法カスタムにはミュージックホーンを取り付けるなど、騒音を発するカスタムが見られたことがありました。

このような騒音公害が発生する恐れのあるカスタムは禁止されています。

また、クラクションの音も通常とは異なる音を鳴らすようなカスタムは禁止されています。

危害を与える可能性のあるパーツの取り付け

車の外部に装着するパーツのうち、通行人やほかのドライバーに危害を加える可能性があるような鋭利なパーツ・危険なパーツの取り付けは禁止されています。

ビジュアル面を重視したパーツはこのような鋭利で危険なパーツとなる危険性が高いため、危険性がないかどうかをしっかりと確認する必要があります。

マフラーの交換以外のカスタム

マフラーについては、交換が許可されています。

しかしながら、マフラーの取り外しや切断をすることなどは違法なカスタムとなります。

保安基準においては、安全性の面と、マフラーの取り外し・切断によって環境への悪影響のおそれがあるため禁止されています。

勝手にリース車をカスタムしてしまった場合はどうなる?

ここまでの解説で、カーリース契約中に勝手にリース車をカスタムすることは認められないということが分かりました。

しかし、リース車のカスタムが禁止されているということを失念したり知らなかったなどで、勝手にカスタムしてしまった場合にはどのようになるのでしょうか。

以下には、勝手にカスタムしてしまった場合の取り扱いについて解説します。

返却時に原状回復に応じられるかがポイント

まず、勝手にカスタムをしてしまったといっても、この記事で解説したように「どの程度のカスタムであるのか」ということが重要なポイントとなります。

具体的には、返却時に原状回復に応じられるかということです。

たとえば、勝手にドリンクホルダーをつけるカスタムをしたとしても、それは数分もあれば取り外すことができ、元の状態に戻すことができます。

原状回復ができなければ違約金が発生する

原状回復の点から考えると、「原状回復ができない場合」というのが最も避けるべき状況であるということになります。

勝手にカスタムを施した上、原状回復ができない、原状回復の義務に応じないということになると、リース会社から違約金を請求されることになるケースが多いといえます。

特に、カーリースではカスタムが禁止されていることを知りながら勝手にカスタムをした場合や、法令違反となるようなカスタムなどを施した場合には、違約金請求につながる可能性が高いといえます。

カーリース車の買取を求められる場合がある

カーリース車に対してカスタムを施した場合で、違法性のないカスタムがあると、契約満了時に該当の車を買い取ることで違約金が発生しないというケースもあります。

買取金額については、契約時に設定した残価、もしくは、買取を打診した時点での車の査定額のいずれかとなるケースが一般的です。

法律に抵触するカスタムの場合は強制解約になる可能性も

なお、法律に抵触するような違法なカスタムを施してしまった場合、リース契約そのものがその場で強制解約となる可能性もあります。

解約となった場合、それ以降の月額料金がかからないということはなく、残りの契約期間の月額料金を一括で支払う必要性がある場合や、それとは別に違約金を請求される可能性も大いにあり得ます。

違法カスタムは、それ自体が違法行為に該当するだけではなく、リース契約上でも不利益があることを認識し、違法カスタムをしないように改めて認識しましょう。

まとめ

この記事では、カーリースでのカスタムが可能であるかどうか、カスタムが可能な範囲について解説しました。

カーリースのカスタムは一部の例外を除いてほとんどは禁止されています。

また、違法カスタムは法律に反する行為であるばかりでなく、リース契約も強制解約になるなどのデメリットもあります。

カスタムをしたい場合には、そのカスタムが本当に必要なものであるのかということを改めて考える必要があるでしょう。

この記事の監修者

ctn-magazine

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