1年だけ中古車のカーリースを利用したい!保証料や中途解約の注意点
車を1年だけ利用するというシーンは、どのようなときに想定できるでしょうか。たとえば、単身赴任で自分は別の地域に引っ越しをするけれども、車はもとの家に置いてくるという場合や、次の車を購入するまでの間のつなぎなどの用途が考えられるでしょう。
このようなとき、1年間だけ車を利用するにはどのような選択肢があるのでしょうか。
この記事では、1年間だけ車を利用する際の選択肢と、中古車カーリースについて解説します。
目次
1年だけ車を利用するにはどのような選択肢がある?
1年間だけ車を利用する際には、レンタカー、中古車購入、新車のサブスク、中古車のカーリースという選択肢があります。
まずざっくりとそれぞれの特徴を見てみましょう。
レンタカーは、日数や時間単位で車を借りることができるサービスです。
短期間や不定期に車を利用したい場合に便利ですが、長期間になると費用が高くなります。
中古車購入とは、自分の好きな車を選んで所有することができる方法で、購入時には車検や税金、保険などの費用がかかりますが、中古車を自己の所有物とすることができます。
新車のサブスクは、月額料金で新車を借りることができるサービスで、車検や税金、保険などの費用が含まれており、定期的に車を乗り換えることができます。
中古車のカーリースは、月額料金で中古車を借りることができるサービスで、新車のサブスクよりも安い料金で利用できますが、車の状態や種類に制限があります。
レンタカーを利用する
レンタカーは、短期間だけ車を利用したいという場合において最もイメージしやすい選択肢でしょう。
一般的にレンタカーは、日数や時間単位で車を有料で借りるサービスのことを指します。
レンタカーは急に車が必要になったという需要に応えるため、街中・郊外や空港・駅などの拠点となる場所に店舗が備えられていることが多く、利用しやすい選択肢です。
なお、レンタカーにはナンバープレートの文字が「わ」または「れ」となる特徴があります。
続いて、レンタカーを利用するメリットとデメリットについて、以下の項目で解説します。
メリット
レンタカーは、利用開始に審査がなく、車庫証明が不要などの特徴があることから、店舗での利用手続き後すぐに車に乗れるという簡便性が最も大きなメリットです。
また、一般的にレンタカーでは走行距離の制限がなく、あくまで時間・日数単位での料金となるため、レンタル期間内であれば好きなだけ利用することができるというのもメリットです。
このようなことから、レンタカーは運転頻度が低く、1年間のうち土日だけ、休日だけなど、限られた日数しか車を運転しないというケースに最適です。
デメリット
一方、レンタカーを利用するにはデメリットもあります。
特に、1年という期間をまるまるレンタカーでカバーしようとすると、料金はかなり高額になります。
また、一般的にレンタカーは時間や日数によるレンタルで、長期ではマンスリー(月ごと)の契約もありますが、いずれの場合でも都度レンタル手続きが必要となる点もデメリットです。
くわえて、先に解説したようにナンバープレートでレンタカーであることがわかってしまう点もデメリットです。
もちろん、レンタカー会社にある中古車の中から選択することになるというのもデメリットと感じる方もいるでしょう。
1年使用した際にかかる費用
レンタカーを1年間レンタルして利用した場合の費用については、おおむね1年間で90~100万円程度となることが想定されます。
もちろん、レンタルする車種やどの店舗のレンタカーを利用するかによって大きく変わりますが、概算としてこの価格帯となることを認識しておきましょう。
やはりレンタカーは短期でのレンタルを想定したサービスであるため、1年という長期間のレンタルでは高額とならざるを得ないのです。
中古車を購入する
先の項目では、レンタカーは短期間の利用を想定しているということを解説しました。
それでは、いっそのこと1年間利用するのなら、中古車を購入するという選択肢を考える方もいるでしょう。
中古車を購入する場合には、中古車販売店などで購入することができます。
メリット
中古車を購入する場合の最大のメリットは、その車を購入することで自分の所有物となる点です。
利用をやめる場合には、車を返すことはなく、中古車をそのまま売却することができます。
また、レンタカーなどではそのレンタカー会社が所有する車の中からしか車を選べませんが、中古車の購入の場合には、好きな車種・仕様のものを選択して購入することができるというのもメリットです。
デメリット
中古車を購入するデメリットは、やはり購入にあたっての初期費用と手続きの煩雑さです。初期費用や手続きには登録などの手間がかかるほか、駐車場の確保やさまざまなメンテナンスなどの問題も生じます。
くわえて、購入した中古車を処分する、売却する際にも大きな手続きの手間が発生することは認識しておくべきことです。
1年使用した際にかかる費用
中古車を一括で購入した場合、車種や走行距離、仕様などによって大きく変わりますが、一般的な軽自動車などの場合には、おおむね100~120万円程度を見ておく必要があるでしょう。
1年間の利用でレンタカーよりもやや高額となります。
ただし、売却時にどれだけの金額の査定となるかによって、戻ってくる金額が変わります。
新車のサブスクを利用する
短期間の車の利用で近年注目されているのが、「サブスク」というサービスです。
新車のサブスクサービスは、一定の利用期間を定めて契約し、サブスク期間中は一定額の月額料金を支払うことで乗り続けられるというサービスです。
このようなサービス内容はレンタカーと似ていますが、毎度レンタルするたびに手続きが必要で、毎度車を返却する必要があるレンタカーとは異なり、サブスクは利用期間内は再度の手続きをすることなく乗り続けられるサービスです。
メリット
新車のサブスクのメリットは、車の購入のように高額な初期費用がかかることがなく、また車検や自動車税なども含まれているため、まとまった支出が抑えられる点にあります。
定額料金で乗り続けられ、短い期間で返却や再度の貸出などの手続きを取る必要がないという点もメリットであるといえます。
デメリット
新車のサブスクのデメリットは、サブスク期間中はその間途中解約が基本的にできず、乗り続けなければならないという点です。
どうしても途中解約する場合には、違約金が必要となるサービスもあります。
また、サブスクは契約満了後に車を返却する必要があるため、車を購入する場合と異なり、返却時に車の状態を維持しておかなければならないという点もあります。
1年使用した際にかかる費用
一般的に、新車のサブスクは1年という契約期間ではなく、3年/5年/7年という比較的長期の期間を契約期間とします。
そして、かかる費用はこの期間によって変わるのです。
なお、新車のサブスクの場合には「残価」と呼ばれる費用があり、これは契約終了時に車を返却することによって、総額から差し引かれる金額です。
仮に車両本体の価格を150万円と設定し、残価を50万円と設定した場合、おおむね諸経費を20~30万円とすると、5年契約(60ヶ月)で割るとおおむね月々が2万円程度となるため、年間の場合、24万円ということになります。
ただし、サブスクは途中解約が基本的にできず、途中解約をする場合には違約金が発生するケースもあるため、1年間限定で利用するというシーンにおいては、必ずしもこの方法が最安値とはなりません。
中古車のカーリースを利用する
中古車のカーリースは、1年という期間に限定すればもっとも経済的といえる方法でしょう。
1年間の中古車のカーリースであれば、基本的には毎月の料金を支払って利用する形式となりますが、より短期のサービスであるレンタカーと比較すると、やや割安で利用することができます。
メリット
中古車のカーリースのメリットは、やはりコストパフォーマンスと利便性です。
レンタカーのように、利用後は車を返却するだけでそれ以上の手続きや費用を必要とせず、
また中古車であることから、比較的清潔な状態の車をさまざまな車種の中から選ぶことができるというメリットがあります。
短期のレンタカーを継続して一年間継続したり、新車のサブスクを利用して違約金を支払うなどの方法と比べると、費用もかなり安価です。
デメリット
一方で、やはり中古車のカーリースにもデメリットはあります。
たとえば、当初は1年間の契約のつもりだったものの、さらに短い期間で利用を終えてしまう場合に違約金がかかることや、走行距離への制限があること、契約の途中でボーナス払いをやめることができないなどの点がデメリットといえます。
また、カーリースはサブスクと同様に残価設定があるため、返却時に車の価値が想定していたよりも下がってしまった場合、残価の差額を支払うケースがあることにも留意しましょう。
1年使用した際にかかる費用
中古車のカーリースを1年間使用した場合、もちろん車種やリース会社によって開きはあるものの、一般的には約40万円~50万円程度の利用料で済むことが大半です。
100万円を超えるケースがあるレンタカーや、雑費等を含めると確実に100万円を越えてしまうケースが多い中古車購入などに比べれば、費用的にはかなりコストパフォーマンスに優れていると評価できます。
中古車のカーリースを1年だけ利用するのに向いている方
ここまで、1年間だけ車を利用したいという需要に対してどのような選択肢があるのかを解説してきました。
なかでも、1年間という期間を限定する場合には、中古車のカーリースがコストパフォーマンスに優れていることがわかりました。
それでは、中古車のカーリースを利用するのに向いている方とはどのような方なのかについて解説します。
費用を割安で利用したい方
まずは、中古車のカーリースはコストパフォーマンスに優れるという点から、費用を割安にしたい方が挙げられます。
できるかぎり安く、期間限定で車を利用したいという場合には、中古車のカーリースが適切な選択肢となるでしょう。
少しでも早く車が必要な方
中古車のカーリースのもうひとつのメリットは、少しでも早く車が使いたいという場合にすぐに利用を開始できる可能性が高いということです。
近年注目を集める新車のサブスクなどについては、基本的に申し込みの後に「審査」が必要となるため、窓口でそのまま車を借りることはできません。
しかし、たとえば赴任や引っ越し後すぐに車を使いたいという場合には、審査の結果を待っている時間はないでしょう。
このようなとき、中古車のカーリースは簡便な手続きですぐに利用することができるのです。
手続きなどの時間が充分に取れない方
1年間という期間を長いと捉えるか短いと捉えるかは難しいところですが、1年間いるなら中古車を購入してしまおうと考える方もいるでしょう。
しかし、そこで問題となるのが登録や駐車場の契約、車庫証明などの諸々の「手続き」です。
こうした手続きの中には、平日でないと受け付けてもらえなかったり、何度も書類を取りに行って提出して…という時間が必要になるケースもあります。
こうした手続などの時間が取れない場合には、中古車のカーリースが非常に便利なのです。
中古車のカーリースを利用する際の注意点
ここまで解説してきたように、中古車のカーリースは非常に便利です。
しかしながら、中古車のカーリースを利用する際には、注意点もあります。
ここからは、中古車のカーリースを利用するうえでの注意点について解説します。
一般的に任意保険は別途加入が必要
まず、中古車のカーリースは申し込みから実際に利用するまでが非常にスムーズという特徴を持っていますが、任意保険だけは別というところがほとんどです。
万一の事故などに備える意味では、任意保険への加入はほぼ必須と考えてよいでしょう。
予め保険会社に相談して資料を読んでおくなど、ある程度任意保険の加入イメージを整えておけば、スムーズに保険に加入することができるでしょう。
「保証料」がかかることに注意
一般的に、中古車のカーリースには、リース代金のほかに「保証料」がかかります。
この保証料とは、車をリース契約時の状態に戻す「原状回復」のために必要となる金額です。
いわば賃貸契約時の敷金のように、破損や汚損があった場合、この保証料から原状回復費用に充てられます。
また、使われなければ満額返還されます。
一般的に中途解約ができない
中古車のカーリースの場合、期間中の中途解約ができないという契約が一般的です。
この点は、サブスク契約とも似ています。
例外的に解約が認められるケースがないわけではありませんが、そのような場合も高額な違約金が課せられる場合があることに注意が必要です。
1年利用のプランに対応していない場合もある
中古車のカーリースは、1年利用という利用期間においては使いやすいサービスなのですが、リース会社のプランによっては、1年単位の契約を認めていないケースもあります。
このような場合、3年・5年・7年というように、サブスクと同様の長期利用を想定したプランか、1ヶ月単位のプランとなっているケースがあります。
利用前にどのようなプランがあるかを確認しておきましょう。
1年だけ中古車リースを利用する際のカーリース会社の選び方とは?
では、1年だけの中古車リースを利用するにあたって、どのようなカーリース会社を選ぶとよいのでしょうか。以下に、カーリース会社の選び方について解説します。
保証やサービスが充実しているか
まず、契約内容をしっかりと確認します。サービスや保証がどの程度行き渡っているのか、どの部分はサービス内で、どの部分は保証されるのかという点をよく確認しておきましょう。
「とりあえず」で契約してしまうと、自分がサービス内だと思っていたものが含まれていないというケースもあります。
取り扱い車種のラインナップは豊富か
次に、取り扱い車種のラインナップを確認します。
単に「車を借りる」といっても、乗り慣れているタイプの車のほうが使い勝手はよいですし、どのような用途で車を使うのかによっても、必要な車種は変わってくるでしょう。
リース会社の取り扱いラインナップを事前にチェックしておくことも重要です。
月額料金に含まれている項目を確認する
そして、月額料金に含まれている項目を確認することも重要です。
たとえば、車検点検料やエンジンオイル交換費用、その他メンテナンスなどの費用が代表的です。
こうしたものにかかる費用が、月額料金に含まれている場合には、1年間にわたって、車の維持費をフラットに保つことができます。
まとめ
1年間だけ車を利用したいという場合には、レンタカーやサブスク、中古車の購入などさまざまな選択肢があります。
しかしながら、1年という期間を考えると、もっともコストパフォーマンスに優れるのは中古車のカーリースであるといえます。
カーリースの特徴や注意点についてこの記事で解説してきましたので、1年間だけの車の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の監修者
dp_staff