カーリース車はスタッドレスタイヤへ交換できる?交換方法やプランについて解説
雪や凍結した路面での安全な運転を考えると、スタッドレスタイヤは不可欠な装備です。
特に、雪の多い地域では、これらのタイヤがカーライフに重要な存在となります。
スタッドレスタイヤの取り付けは、安全運転の一環として必要な措置であり、スタッドレスタイヤへの交換には車の改造やカスタマイズは必要ありません。
このため、カーリース車においてもスタッドレスタイヤの使用は問題なく行えます。
雪道に特化したスタッドレスタイヤの特徴や注意点、そしてカーリース車での取り扱い方法や交換にかかる費用について、これから冬がやってくる前に知っておきたい情報をご紹介します。
目次
雪道走行には、スタッドレスタイヤが必要!
冬季になると、降雪時や路面凍結時には交通事故の発生率が急増し、危険な状況が生じることがよくあります。
このような条件下では、チェーン規制が敷かれることも珍しくはありません。
確かに、チェーンを装着することで安全性が向上しますが、その脱着の手間や振動、騒音の問題から、現在はスタッドレスタイヤの使用が一般的になっています。
かつては、金属製スパイクが埋め込まれたスパイクタイヤが主流でしたが、路面を削って粉塵を発生させることから、1990年に「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」が成立し、同年6月27日から施行されました。
スタッドレスタイヤについて解説する前に、まずはスタッドレスタイヤの特徴について理解しましょう。
冬場になぜスタッドレスタイヤへの交換が必要なのか、その性能や利点について詳しく解説していきます。
これにより、カーリース車両がスタッドレスタイヤへ交換できるかどうかについても、より理解が深まるでしょう。
そもそも、スタッドレスタイヤとは?
スタッドレスタイヤは、通常の夏タイヤとは異なり冬季の寒冷な気温での道路状況に特化した自動車タイヤです。
主に、雪道や凍結した路面での走行に適しており、以下の特性を持っています。
- 低温時でも硬化しない柔らかいゴム
- タイヤ表面に刻まれたサイプと呼ばれる細かい溝
これら2つの特性により、スタッドレスタイヤは降雪路面・凍結路面においても優れた走行性と走破性を発揮します。
冬の厳しい環境下での運転において、頼りになる存在となります。
スタッドレスタイヤが雪道でも走れる理由
ここからは、スタッドレスタイヤが雪道を走れる理由について、もう少し詳しく解説していきます。
スタッドレスタイヤが雪道で優れた性能の理由は多岐にわたります。
まず、スタッドレスタイヤの表面には深い溝や微細な刻み(サイプ)が配置されており、これにより雪や氷がタイヤ表面に付きにくくなり、タイヤと路面の密着性が向上します。
特に、サイプは凍結路におけるスリップ要因となる、タイヤ表面と氷の間にできる水膜を効率的に吸収し排除する機能を果たします。
また、スタッドレスタイヤに採用されている素材は、低温時にも柔軟性を維持できる特殊なゴム素材です。
これにより、寒冷な環境でもタイヤは柔らかさを保ち、本来の性能を発揮できます。
雪道での安定した走行性能には、主にタイヤ表面の構造とゴムの素材が寄与しています。
上記で紹介した特性が組み合わさり、スタッドレスタイヤは冬季の厳しい路面状況において高い安定性と制動力を実現できます。
季節に合わせてタイヤ交換が必要になる!
夏タイヤと比較すると、スタッドレスタイヤは柔らかなゴムで製造されるため、降雪や凍結のない路面では揺れが発生しやすく、乗り心地が悪くなってしまう傾向があります。
降雨時における高速道路走行などは、雪道に適したタイヤの溝がデメリットとなり、ハイドロプレーニング状態を起こしやすく危険を伴います。。
冬場には便利なスタッドレスタイヤですが、一年中使用することはできません。
そのため、スタッドレスタイヤを使う場合は、「ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤへの交換」「スタッドレスタイヤからノーマルタイヤへの交換」と、最低でも年に2回のタイヤを交換する費用と手間が発生することを覚えておきましょう。
また、使っていない方のタイヤを保管しておくスペースも必要になります。
雪の心配があまりない暖かな地域であれば、一年中使えて多少の雪にも対応できる、「オールシーズンタイヤ」を選ぶのも一つの方法です。
オールシーズンタイヤは、雪道専用のスタッドレスタイヤに比べて四季にわたって使えますが、過酷な降雪路面や凍結路などにはスタッドレスタイヤに劣ることがあります。
タイヤの選択は地域や気象条件により異なるため、慎重に検討することをおすすめします。
雪道だけじやない!路面凍結など雪国以外でも必要になるスタッドレスタイヤ
東京や大阪、特に九州地方などでは、大雪が降ることは数年に一度の珍しい出来事です。
しかし、こうした降雪の無い地域でも冬場になると気温が氷点下を下回ることや、それに近い数値を記録することがあります。
降雪の有無に関わらず、冬場に寒冷な気温が続く地域では、スタッドレスタイヤへの履き替えが安全運転のために重要となります。
その理由は、雪だけではなく急な寒波による路面凍結などが発生してしまうと、夏タイヤではとても危険な状態となるからです。
雪国では、最低気温が摂氏5度を下回った時点で、スタッドレスタイヤへの履き替えが推奨されるなど、降雪よりも路面凍結を危惧した対応が必要とされています。
カーリース車両をスタッドレスへ交換しても良いのか?
カーリースを利用する際、リース車両のカスタマイズは基本的に認められていません。
そのため、「スタッドレスタイヤへの交換のような軽度なメンテナンスは禁止事項に含まれるのでしょうか?」という質問が多く寄せられます。
ここでは、メンテナンスとカスタマイズの違い、スタッドレスタイヤへ交換した場合の費用や交換業者(場所)などについて解説していきます。
カーリース契約では、タイヤ交換は「改造」に該当しない
結論から言うと、カーリース契約ではタイヤ交換が「改造」には該当しないことが一般的です。
通常、タイヤは3〜5年を目安に定期的な点検が必要とされます。
(走行頻度が高い方は、30,000km~50,000km程度が目安です)
カーリース契約では、3年〜9年など幅広い期間で利用されるため、長期契約をした場合は、スタッドレスタイヤであるかどうかに関係なく最低でも1回はタイヤを交換する必要が発生します。
カーリース契約において、スタッドレスタイヤへの交換は改造やカスタマイズに該当しません。
契約者が、冬場にスタッドレスタイヤへの交換を希望する場合、契約者で依頼場所を選定し、費用を負担することで交換をすることができます。
ただし、契約時に予め冬場のスタッドレスタイヤへの交換費用が含まれているカーリース会社も存在するため、購入と交換の方式はカーリース会社や、契約内容によって異なります。
タイヤ交換場所の指定は無い
カーリース契約において、スタッドレスタイヤへのタイヤ交換を行う場合は、契約条件に具体的なタイヤ交換に関する条件が無い場合、どの場所で交換しても構いません。
しかし、全額自己負担となってしまう点に注意しましょう。
タイヤ交換が、メンテナンスパックや保証内容に含まれている場合は、カーリース会社が指定する工場などで交換するのが一般的です。
この場合は、事前にカーリース会社への連絡が必要となります。
スタッドレスタイヤの交換費用は自己負担になる
カーリース契約において、契約者がリース車両のタイヤをスタッドレスタイヤへ交換する場合、その費用は契約者の自己負担となります。
費用としては、「タイヤ代」「作業工賃」の2種類が必要です。
まずはタイヤ代ですが、スタッドレスタイヤとノーマルタイヤを比較すると、スタッドレスタイヤの方がやや高価になる傾向があります。
一般的なタイヤサイズである17インチタイヤの場合は、1本あたり約10,000円〜約27,000円程度が目安とされています。
タイヤを交換する場合には、タイヤ代に加えて「作業工賃」も必要となります。
作業工賃の目安は1本あたり約2,000円〜約8,000円程度となります。
メンテナンスリースなら、オプションでスタッドレスタイヤを選択することができる
契約期間中にリース車両にかかる費用や手間を最小限に抑えたい場合、メンテナンス費用も含まれているメンテナンスリースを利用することがおすすめです。
このオプションに加入すると、スタッドレスタイヤへの交換費用もカーリース会社が負担するため、契約者は自己負担なくスタッドレスタイヤを利用することが可能です。
スタッドレスタイヤへの交換はなぜ自己負担?
スタッドレスタイヤなどは車の維持費に該当するため、「リース会社の負担では?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
以下で具体的なポイントを解説していきます。
契約内容によってサポート範囲が異なる
カーリース契約には、「ファイナンスリース」と「メンテナンスリース」の2種類があり、契約内容でサポート範囲が異なります。
契約内容がとてもシンプルな【ファイナンスリース】
ファイナンスリースは、主に初期費用が契約に含まれ、車両本体価格や登録時の諸費用、自動車諸税、自賠責保険料などがリース料金に含まれます。
しかし、通常は一般的な整備や車検、法定点検整備、オイルや消耗部品の補充交換などの維持費用は利用者が負担します。
ファイナンスリースでは、車両のカスタマイズが可能で、所有感覚が強くなります。
サポートが充実している【メンテナンスリース】
メンテナンスリースには、ファイナンスリースに加えて一般的な整備や車検、法定点検整備、オイルや消耗部品の補充交換などのメンテナンス費用が含まれます。
この形態では、利用者が維持に関する多くの負担から解放され、契約内で予測可能な予算管理が可能です。
ただし、カスタマイズの自由度が低くなってしまいます。
個人向けのカーリースとして魅力的な契約内容ではありますが、サポート範囲はカーリース会社によって異なり、バッテリーやタイヤ交換回数も契約年数別に制限されるケースがあります。
サポート内容にもばらつきがあり、オイル交換やオイルエレメント(オイルフィルター)交換、ブレーキパッド交換といったメンテナンスは多くのプランに含まれていますが、スタッドレスタイヤ交換は必ずしも含まれているわけではありません。
スタッドレスタイヤだけじゃない、車に必要なメンテナンスはさまざまある!
冬季には、スタッドレスタイヤへの交換が必要ですが、リース車両を安全で快適に使用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
オイルやオイルエレメント(オイルフィルター、ブレーキオイルやブレーキパッドなど、車にはさまざまな消耗品があり、交換や整備が必要となります。
これらの費用は、一つひとつは高額ではありませんがリース期間全体で考えると相当な金額となります。
さらに、タイヤにも寿命があるため劣化や残り溝が少ない場合などは、交換が必要となります。
消耗品の中でも、特にバッテリー交換は部品そのものが高額であるため、劣化して交換となると多額の出費となってしまいます。
カーリースは充実したメンテナンスプランが最適!
充実したメンテナンスプランを選ぶメリットは、まず予測可能な予算管理が挙げられます。月々の費用を一定にできるうえに、予期せぬ車両のトラブルに備えられる安心感があります。
次に、車両の点検や整備、消耗品の交換が含まれ安全性と快適性を常に維持することが可能です。
手軽で便利なサービスセンターや、ディーラーでのメンテナンスを行うことで、不測の事態の手間を軽減することが可能です。
さらに、緊急時のサポートも含まれているため、万が一旅先で故障した際でも迅速な対応が可能です。
メンテナンスが不要な「乗り換えプラン」もある!
カーリース契約には、通常は車両のメンテナンスや整備に関する責任が契約者に発生しますが、一部のプランではメンテナンス不要な「乗り換えプラン」が提供されるリース会社も存在します。
このプランでは、契約者が日常的な整備や車両のメンテナンスに悩まされず、手軽に新しい車両へ乗り換えることが可能です。
途中で契約解約ができない通常の契約と異なり、一定期間が経過すれば契約者は新しい車両に乗り換えることができます。
ただし、乗り換えプランへの変更にはタイミングがあります。
契約期間の途中での変更が難しく、契約更新時や新たな契約の際に乗り換えることが一般的です。
変更可能なタイミングや具体的な条件はカーリース会社や契約内容によって異なるため、契約を結ぶ前に契約書やプランの詳細を確認することが重要です。
スタッドレスタイヤへ交換が可能なカーリースを利用する
カーリース契約中にタイヤの寿命による交換が発生することは稀ですが、スタッドレスタイヤへの履き替えや冬季終了後のノーマルタイヤへの切り替えは毎年必要です。
一般的なカーリース契約では、このタイヤ交換が行いにくい場合がありますが、スタッドレスタイヤへ交換可能なオプションがあれば、冬季でも安心して車を利用することが出来ます。
そのため、カーリース契約を選ぶ際には、メンテナンス契約の有無やその範囲を確認することが重要です。
まとめ
今回は、カーリース契約において、スタッドレスタイヤへの交換が利用可能かどうかについて解説してきました。
カーリース契約においてスタッドレスタイヤへの交換が可能かどうかは、契約内容により異なります。
通常の契約では、タイヤの交換が難しいこともありますが、特定のカーリース会社ではスタッドレスへの履き替えが可能なプランが提供されています。
これにより、冬季の安全運転やメンテナンスがスムーズに行え、カーライフがより快適になります。
契約時に注意深くプランを検討し、自分に合ったオプションを選ぶことが大切です。
この記事の監修者
ctn-magazine
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