カーリースに金利はある?金利の基礎知識と計算方法も解説
カーリースという契約形態が、近年では車の利用者の間で注目を集めています。
毎月、一定額の利用料金で車を利用することができるカーリースという契約形態は、車を購入するよりもお得に利用できるケースがあり、また、税金や車検などの面倒で煩雑な手続きを行わなくてもよいなど、メリットは数多くあります。
しかし、「毎月一定額を払うだけで高額の車が使える」ということから、「カーリースには金利がかかるのではないか?」と考える方もいるでしょう。
この記事では、カーリースと金利の関係について、そして「金利」とはどのような仕組みのものかについて解説します。
目次
カーリースに金利はない!その理由は?
まず、この記事のメインテーマである「カーリースと金利」というものの関係について解説します。いきなり結論から解説してしまいますと、カーリースでは金利はかかりません。
次の項目では、なぜカーリースに金利がないのかという理由と、そもそも「金利」という言葉の意味はどのようなものかについて解説します。
カーリースに金利がない理由
では、なぜカーリースに金利がないのでしょうか。先に述べたように、カーリースは毎月一定の金額を支払うことで車を利用することができるサービスです。
このような特徴から、カーリースというサービスは、いかにも金利がかかりそうなサービスです。しかしながら、カーリースは、リース会社からお金を借りているわけではありません。
これがカーリースに金利のない理由です。「金利」という言葉の詳しい意味については、次の項目で解説します。
「金利」という言葉が指す意味
「金利」という言葉は、基本的にお金を借りたり、貸したりした際に一定期間ごとに付加される利息、または利子のことを指します。
消費者金融や銀行、不動産ローンなどでお金を借りた際には、基本的に利子・金利がかかります。しかし、カーリースではリース会社が車を購入し、その金額を分割して契約者が払っていくことになるために、お金を借りているわけではないために金利が発生しないのです。
では、車の調達の際に金利がかかることはないのでしょうか。実は、カーリースではなく別の取引では、金利がかかる取引もあります。
カーローンでは金利がかかる!
カーリースという言葉と似た車の手続きに、「カーローン」というものがあります。場合によっては「マイカーローン」などと呼ばれることもあり、車の購入に関して情報収集をしたことがあるという方であれば、耳にしたこともあるでしょう。
この「カーローン」というのは、車の購入にかかる購入資金の貸付けを受けるサービスです。この「カーローン」においては、金利がかかるのが一般的です。
カーローンとは
「カーローン」についてもう少し詳しく解説しましょう。カーローン利用者は、車やバイク、カー用品や車庫の建設費用などを賄うために、金融機関などを通してローンを組むことになります。
利用者は、借り入れた金額の総額を、月々分割で返済していくこととなります。このカーローンは、たとえば車の購入など、大きな出費となる場合に、それを一時的に自分の資金から出すことなく、ローンで賄うことができるために、大きな出費を抑えることができるのです。
月々に分割すれば支払えるものの、まとまった費用を捻出することが難しいという購入者にとっては、カーローンは非常に便利なサービスです。
カーローンでは金利がかかる
先に解説した「カーローン」は、紛れもなく金融期間などで「貸し付け」を受けるサービスです。つまり、カーリースの場合とは異なり、「お金を借りる」ということになります。
このような場合には、金融機関が設定する金利を支払う必要があります。
そのため、「カーリース」と似た言葉で誤解を招きやすいのですが、実際に金利がかかるのは、「カーローン」のほうなのです。
金利とは?基礎知識と計算方法
これまでの項目で解説してきたように、カーリースでは金利がかかることはありません。しかしながら、カーローンを利用するケースも含めて、「金利」の仕組みについて詳しく知っておいても損はないでしょう。ここからの項目では、「金利」というものについての様々な方式について、詳しく解説します。カーローンを利用する際に備えて、これらの方式を把握しておくとよいでしょう。
「固定金利」とは
まず、金利の方式についての用語のひとつ「固定金利」のローンがあります。これについては、ローンの返済を行っている間、金利が変動しない(固定である)という方式です。
返済中に金利が上昇して、実際に支払う金額が大きくなることがなく、毎月の返済額・返済総額が変動しないために、ローンの返済当初から返済計画が立てやすく、また家計を安定させやすいというメリットがあります。
一方で、固定金利は国の金利政策により恩恵を受けられません。低金利政策が続く状況では、利率が変動金利より高くなってしまう傾向にあるため、この点については把握しておくのがよいでしょう。
「変動金利」とは
次に、「変動金利」という方式があります。この「変動金利」は、「固定金利」との比較で見ると、市場金利の動きに合わせて利率が変わるという方式です。
変動金利のローンは、一度金利が決まるとそのまま固定で進行する「固定金利」方式と異なり、半年ごとに金利の見直しが行われます。この金利の見直しが行われることで、固定金利よりも利率が低くなり、結果的に支払い額が抑えられる可能性が高くなるという点がメリットであるといえます。
その一方で、変動金利は金利が変動するというその方式の本質上、急な市場金利の上昇により、固定金利の利率よりも高くなってしまうケースがあるということです。このような状況においては、毎月の返済額、そして最終的な返済総額も当初の計画よりも大きく増えてしまう危険性が高くなるのです。
固定金利と変動金利については、ここまでに解説してきたように、メリットもデメリットも内在しているものであり、どちらが絶対的に正解であることでもないのです。家計の状況や、収入の見込みなどを踏まえて、どちらのローン方式を選択するかを検討するのが安全です。
「元利均等方式」とは
先の2つの項目は、借り入れた金額に対してどのように金利がつくのかという点での方式の違いです。そして、返済に対しても金利がどのようにかかるのかという違いが2種類あります。
まず「元利均等方式」と呼ばれる方式です。この元利均等方式は、「元利金等返済方式」とも呼ばれ、多くのカーローンの返済方式として採用されています。その内容は、月々の返済額を一定にするために、元金と利息の割合を調整していく、という方法です。
返済期間が後半に達すると、元金に対する利息の占める割合が少なくなっていきますが、その分元金の返済が多くなり、結果的に返済期間を通して、ほぼ一定額の返済を繰り返していく方式になります。
この元利均等返済方式の良いところは、返済額が毎月一定額になるところであり、家計管理がしやすいという点です。一方で、元金の減るスピードが遅いために、利息の総額が高くなってしまうというデメリットがあります。
「元金均等方式」とは
次に解説する返済方式は、「元金均等方式」です。こちらも、「元金均等返済方式」とも言われます。この返済方法の特徴としては、「まず元金を返済回数で均等に割る」「そこに利息を足して返済していく」という返済方式です。
この返済方式については、返済期間を通して、「元金」の返済額はすべて一定になる一方で、毎月の返済額の合計は変わっていきます。なぜならば、利息の額は借り入れている元金の残りによって変動するためです。
この方式のよいところは、毎月の返済で元金をコツコツと減らしていけるために、利息総額が抑えられ、「元利均等方式」よりも早く返済が完了することが多いという点です。
その一方で、返済初期の期間は利息が高くなり、毎月大きな金額を返済していかなければならないという点はデメリットであるといえます。
カーローンの利率について
次に、カーローンを利用するうえでの金利の「利率」について解説します。カーローンは一般的に、銀行など金融機関を利用するものというイメージがあるかもしれませんが、それ以外にもカーローンを提供している信販企業があり、それらも利用することができる場合があります。
それぞれのカーローンの特徴を把握することで、自分がカーローンを利用する際に、どのカーローンを選択するのがベストか、あるいは、どのカーローンに利用の余地があるかということを判断することができます。
カーローンを利用する場面に備え、以下の解説を参考にしてみてください。
銀行系カーローン
まず、カーローンを提供している中でもいわば「王道」とも言うべき存在が「銀行系カーローン」です。
銀行系カーローンは、よく知られる銀行であるいわゆる「メガバンク」や「地方銀行」の他にも、それぞれの地域にある「信用金庫」「信用組合」などが提供していることもあります。中小企業の経営にかかわることが多い方には、こちらも馴染み深いでしょう。また、「労働金庫」や「JAバンク」なども、職業によって馴染み深い方もいるでしょう。
こうした金融機関が提供しているカーローンのことを指します。銀行系カーローンの大きな特徴は、「審査が厳しめであること」と、「金利は1~4%ほどと安い)ことが挙げられます。
また、先に解説したような「変動金利型」「固定金利型」を選べるというケースがあるほか、借入期間も「10年」などの長期の借入期間が選べるケースがあるなど、扱いやすいカーローンであるといえます。
ただし、審査に加えて「頭金の入金」に関しての条件などを独自の条件としている銀行もありますので、利用条件などは事前にしっかりと確認しておくのがよいでしょう。
ディーラー系カーローン
ディーラー系カーローンは、車の販売をするいわゆる「特約店」「ディーラー」が信販会社を通して提供しているカーローンのことをいいます。
ディーラー系カーローンの特徴は「審査に通りやすいこと」「金利は高めであること」「借入期間は短めであること(5~7年)」、「車の購入などと同時にローンの手続きができること」などが挙げられます。
購入するドライバーにとっては、ディーラーで車を購入したあとに銀行などに行くことなく、そのままその場で手続きを進められるという安心感や利便性がありますが、金利や借入期間などの条件が自分の都合と合致しているかという点は、ディーラーでの説明を受けた際によく確認しておくのがよいでしょう。
残価設定ローン
「残価設定ローン」は、ディーラー系カーローンの一種です。数年後の車の下取り価格を「残価」と呼び、この「残価」に設定した分の金額を借入金額から差し引き、残額を借り入れ年数で分割して返済していくという方式です。
この残価設定があることにより、一般的なディーラー系カーローンよりも月々の負担額・返済額を抑えられるという特徴があります。ただし、残価の設定をするということは、最終回返済時に車を下取りに出すか、残価を支払う必要があります。
また、返済期間中は残価を損なわないよう車の使い方に制約がかかるという点は把握しておく必要があるでしょう。
自社ローン
「自社ローン」は、自動車販売店が車の代金を立て替え払いし、購入者がその代金を月々に分割して支払うという方法です。このローンは、いわゆる金融商品としてのローンではなく、あくまで立て替え払いであるため、「金利が発生しない」という大きなメリットがあります。
しかしその一方で、借入期間が1~2年と非常に短いケースや、借入可能額が少ないというケース、そして、保証料・手数料などの費用が必要となるケースがあり、必ずしも「お得」に使えるローンとなるケースばかりではないことに注意が必要です。
カーローンを利用しようとする場合には、カーローンにもこのように様々な選択肢があることを理解し、自分に最適な方法のローンを契約するのが望ましいでしょう。
まとめ
この記事では、カーリースと金利の関係について解説しました。カーリースでは一般的に、「金利」が発生することはありません。
「金利」が発生するのはカーローンであり、この記事では「カーローンの金利」についても、金利というものがそもそもどのようなものなのか、どのような方式があるのか、そして、カーローンを利用できる選択肢にはどのようなものがあるかについて解説してきました。
カーリースを利用するうえでは金利を心配する必要はありませんが、カーローンを利用する際には、これらの知識が役立つ場面も多いでしょう。
この記事で解説した内容を参考に、自分にとって最適なカーローンを選択してみてください。
この記事の監修者
ctn-magazine
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