自動車税納税証明書の再発行はどこで?必要なものや申請方法を解説

自動車税を納めた証明となる自動車税納税証明書を紛失した場合、再発行の手続きが必要です。
車検や売却の際に必要となる大切な書類ですが、いざ再発行しようとしても、どこで手続きをすれば良いのか、何が必要なのか分からないことも少なくありません。
この記事では、自動車税納税証明書を再発行できる場所から、申請に必要な書類、具体的な手続きの流れまでを分かりやすく解説します。
普通自動車と軽自動車で申請先が異なるため、所有する車種に合わせた正しい情報を確認してください。
目次
そもそも自動車税の納税証明書はどんな時に必要になる?

自動車税納税証明書は、自動車税を期限内に納付したことを公的に証明する書類です。
普段はあまり意識することがないかもしれませんが、特定の状況下でその提示を求められます。
代表的なのは車検を受ける時ですが、それ以外にも車の売却やローン完済後の所有権解除手続きなど、自動車に関する重要な手続きで必要不可欠な書類となります。
納税証明書が手元にないとこれらの手続きを進められない場合があるため、どのような場面で必要になるのかを事前に把握しておくことが重要です。
車検を受ける際に提示を求められるケース

車検を受ける際には、原則として自動車税納税証明書の提示が必要です。
これは、未納のままでは車検を通すことができないため、運輸支局で納税状況を確認するために用いられます。
ただし、2015年4月から納税確認の電子化が開始され、納税から一定期間が経過していれば、オンラインで納税状況を確認できるため、多くの場合で証明書の提示は不要になりました。
しかし、納税直後でシステムに情報が反映されていない場合や、引っ越しで都道府県をまたいで住所変更をした直後などは、電子確認ができないため紙の自動車税納税証明書が必要になります。
車の売却や所有権の変更手続きで必要になるケース

自動車を売却する際や、知人に譲渡する際にも自動車税納税証明書が求められます。
これは、次の所有者が名義変更手続きを行う際に、当該年度の自動車税がきちんと納付されていることを証明する必要があるためです。
買取業者や次の所有者との間で、税金の未納によるトラブルを防ぐ目的があります。
また、ローンを利用して自動車を購入した場合、完済するまでは所有権がローン会社やディーラーに設定されています。
この所有権を自分名義に変更する「所有権解除」の手続きを行う際にも、自動車税納税証明書の提出が必要となります。
【普通車・軽自動車】自動車税納税証明書を再発行できる場所

自動車税納税証明書の再発行場所は、所有している自動車の種類によって異なります。
普通自動車の場合は都道府県が管轄する税事務所、軽自動車の場合はお住まいの市区町村役場が申請窓口となります。
この二つを混同してしまうと、正しい場所で手続きができず二度手間になってしまうため注意が必要です。
それぞれの具体的な申請先について、以下で詳しく説明しますので、ご自身の車種に合わせて確認し、適切な窓口で手続きを行ってください。
普通自動車の場合は都道府県の税事務所または自動車税事務所

普通自動車の自動車税納税証明書を再発行する場合、管轄の都道府県税事務所や自動車税事務所の窓口で申請手続きを行います。
ナンバープレートに記載されている地域を管轄する事務所が申請先です。
例えば、品川ナンバーであれば東京都の都税事務所、横浜ナンバーであれば神奈川県の県税事務所といった形になります。
事務所の場所や名称は各都道府県のウェブサイトで確認できます。
一部の地域では、県税事務所の支所や自動車検査登録事務所(陸運局)の敷地内に併設された窓口でも対応している場合があります。
事前に管轄の事務所の所在地や受付時間を確認してから訪問するとスムーズです。
軽自動車の場合はお住まいの市区町村役場

軽自動車税(種別割)納税証明書は、お住まいの市区町村の役場で再発行の手続きを行います。
普通自動車の管轄が都道府県であるのに対し、軽自動車の税金は市区町村が管轄しているため、申請先が異なります。
具体的には、市役所、区役所、町役場などの税務課や市民課といった担当窓口で申請します。
引っ越しをした場合は、その年の1月1日時点で住民票があった市区町村が課税主体となるため、現在の住所地ではなく、その時点での市区町村役場に問い合わせる必要があります。
納税証明書が必要な際は、間違えて都道府県の税事務所へ行かないよう注意してください。
自動車税納税証明書の再発行申請に必要な書類・持ち物
自動車税納税証明書の再発行を申請する際には、いくつかの書類や持ち物が必要です。
手続きをスムーズに進めるためには、事前に必要なものを正確に把握し、準備しておくことが欠かせません。
申請者が自動車の所有者本人であるか、代理人であるかによって必要書類が異なるため、それぞれのケースに応じた準備が求められます。
ここでは、本人申請の場合と代理人申請の場合に分けて、具体的な必要書類を解説しますので、ご自身の状況に合わせて確認してください。
本人(名義人)が申請する場合の必要書類

自動車の所有者本人(名義人)が再発行を申請する場合に必要なものは、主に「車検証(自動車検査証)」、「本人確認書類」、「印鑑」の3点です。
車検証は、車両の登録番号や車台番号を確認するために必須となります。
本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカード、健康保険証など、公的機関が発行したものが有効です。
印鑑は、申請書に捺印するために必要ですが、自治体によっては署名のみで対応可能な場合もあります。
これらの必要なものを事前に揃えておくことで、窓口での手続きを円滑に進めることができます。
申請書は窓口に備え付けられていることがほとんどです。
代理人が代わりに申請する場合の必要書類

代理人が所有者の代わりに再発行手続きを行う場合、本人申請時に必要なものに加えて、追加で書類を用意する必要があります。
具体的には、所有者本人からの「委任状」と、代理人自身の「本人確認書類」が求められます。
委任状は、所有者が代理人に手続きを委任したことを証明する書類であり、決まった書式がない場合も多いですが、各自治体のウェブサイトからテンプレートをダウンロードできることもあります。
代理人の本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカードなどです。
これら必要なものが一つでも欠けていると手続きができない可能性があるため、事前に管轄の事務所や役場に確認しておくと確実です。
再発行手数料の支払い方法について
自動車税納税証明書の再発行にかかる手数料は、基本的に無料である自治体がほとんどです。
ただし、一部の自治体では、1通あたり数百円程度の手数料が必要となるケースもあります。
手数料の有無や金額については、申請先の都道府県税事務所や市区町村役場のウェブサイトで事前に確認することをおすすめします。
手数料が必要な場合、窓口で申請する際には現金で支払うのが一般的です。
郵送で申請する際は、手数料分の定額小為替を同封するよう指示されることがあります。
いずれの場合も、申請前に手数料に関する情報を確認しておくと、手続きが滞りなく進みます。
【申請方法別】自動車税納税証明書の再発行手続きの具体的な流れ
自動車税納税証明書の再発行には、主に2つの申請方法があります。
一つは、管轄の窓口に直接出向いて申請する方法、もう一つは郵送で取り寄せる方法です。
それぞれの手順や必要な時間が異なるため、ご自身の都合に合わせて最適な方法を選択することが大切です。
急いで証明書が必要な場合は窓口での申請が適しており、平日に時間が取れない場合は郵送申請が便利です
。
ここでは、それぞれの申請方法における具体的な手続きの流れを解説します。
窓口で直接申請して即日交付してもらう手順
急いで納税証明書が必要な場合は、管轄の税事務所や市区町村役場の窓口で直接申請する方法が最も確実です。
この方法の最大のメリットは、書類に不備がなければ原則として即日で交付を受けられる点にあります。
手続きの基本的な流れは、まず車検証や本人確認書類などの必要書類を準備し、窓口へ持参します。
窓口に備え付けられている申請書に、車両の登録番号や氏名、住所などの必要事項を記入し、持参した書類とともに提出します。
職員が納税状況を確認し、問題がなければその場で納税証明書が発行されます。
これにより、車検の予約日が迫っている場合などにも迅速に対応可能です。
郵送で取り寄せる場合の手順
平日に窓口へ取りに行く時間が取れない場合は、郵送で自動車納税証明書の再発行を申請することができます。
郵送申請の場合、まず管轄の税事務所や市区町村役場のウェブサイトから申請書をダウンロードして印刷します。
申請書に必要事項を記入し、車検証のコピーと、切手を貼付した返信用封筒を同封して、指定された送付先へ郵送します。
本人確認書類のコピーが必要な場合もあるため、事前にネットから自治体のウェブサイトで確認してください。
書類が窓口に到着してから証明書が発送されるため、手元に届くまでには1週間から10日程度の時間がかかることが一般的です。
時間に余裕を持って手続きを行う必要があります。
再発行の前にチェック!納税証明書の電子化で提出が不要なケースも
自動車税納税証明書の再発行を検討する前に、本当に紙の証明書が必要かどうかを確認することが重要です。
2015年4月から、運輸支局などで自動車税の納税状況を電子的に確認できる「納税確認の電子化」が導入されています。
これにより、車検を受ける際に納税証明書の提示が原則不要となりました。
ただし、この電子確認が利用できるのは、自動車税を納付してからシステムに情報が反映されるまでの数日から数週間が経過している場合に限られます。
そのため、納付後すぐに車検を受ける場合や、軽自動車、二輪車の場合は、従来通り紙の納税証明書が必要となるケースがありますので注意が必要です。
まとめ
自動車税納税証明書を紛失した場合、再発行は可能ですが、申請先は車種によって異なります。
普通自動車は都道府県の税事務所や自動車税事務所、軽自動車は市区町村の役場が窓口です。
申請には車検証や本人確認書類などが必要となり、代理人が申請する際は委任状も求められます。
手続きは窓口での即日交付のほか、郵送でも行えますが、時間に余裕を持つことが大切です。
また、車検時の納税確認は電子化が進んでおり、特定の条件下では自動車税納税証明書の提示が不要な場合もあります。
再発行を申請する前に、まずは自身の状況で本当に紙の証明書が必要かを確認してみてください。
この記事の監修者

ディープラス編集部
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