カーリースを2年だけ使うことはできる？中古と新車どちらがいい？

車を利用する上で、カーリースは現代では選択肢のひとつとして浸透しつつあります。

しかし、カーリースの中でも2年という限られた期間を利用することはできるのでしょうか。

また、そのような短期の契約の場合にはどのようなポイントに注意するべきなのでしょうか。

上記のような疑問点をこの記事で解説します。

2年だけ車が必要な状況とは？

まず、一般的には車を入手するというのはなかなか大きな出来事であることは間違いないでしょう。

車を入手した以上、できるだけ長く大切に乗りたいと感じるのも自然なことです。

しかしながら、車を入手したら必ず長期間乗り続けるというケースばかりではありません。

2年間だけ車が必要な状況には、どのようなものがあるのかについて以下に解説します。

仕事・出張などの関係

2年間だけ車を利用するというケースのうち、実際に多く見られるケースが「仕事の関係」です。

基本的に通勤手段として、自宅から会社まで毎日利用するという場合であれば車を購入するというのがスタンダードな選択肢ですが、毎日使うわけではないというケースや、出張で一定期間だけ自宅を離れ、遠隔地で車を利用したいという需要があるケースもあります。

このようなシーンでの利用では、車を購入するよりも一定期間利用できるカーリースを選択するという場合が多くあります。

自宅が改装中・工事中など

「ふだんとは異なる場所に一定期間滞在する」というケースはほかにもあります。

それは「自宅が改装中や工事中」などの場合です。

自宅がそのまま利用できる種類の工事であれば、わざわざ一時的に引っ越しをしたりする必要はありませんが、近年ではリフォームやリノベーションなどで、自宅が一定期間利用できず、工事の完了まで数ヶ月にわたって別の家で生活をするという事例も決して珍しくありません。

このような場合に、普段であれば車は必要なかったものの、一時滞在場所での生活の足として車が必要となるケースがあります。

学生で卒業までの間など

現在は車を継続的に利用したいが、遠くない将来に手放す可能性がある、というケースでは、学生などがその事例に当てはまるでしょう。

学生でも免許を取得することはできますし、自身の活動のためや研究などのために、遠方へ出かけることもあります。

しかし、学生には卒業というイベントが控えています。

卒業後のことを考えると、学生の時点で車を購入してしまうと、かえって後から身動きが取りにくくなってしまうケースがあり、学生生活を送っている間だけ車を利用できればよいと判断する学生も決して少なくはありません。

期間限定で車を利用する選択肢は？

先に解説したように、期間限定で車を利用したいという需要は決して珍しいものではなく、誰でもそのような需要にたどり着く可能性はあるものです。

では、実際に期間限定で車を利用したいと考えた際には、どのような選択肢があるのでしょうか。

以下に具体的な選択肢を解説します。

カーリース

まずは、この記事でもテーマとなっているカーリースです。

カーリースは、リース会社が車を購入し、利用者はその車を「月額利用料」を支払うことで自分のために利用することができるというサービスです。

レンタカーと似ているように感じる利用者も多くいますが、実は契約の内容が異なり、またレンタカーと比較すると長期的に利用するプランであるという特徴があります。

数ヶ月単位で車を利用するという状況で、車を購入しない場合には、カーリースは有力な選択肢のひとつであるといえます。

自動車の購入

車を使いたい、車が必要というケースで最も代表的な行動が、自動車を購入するという手段です。

新車・中古車の別によって大きく必要な費用は変わりますが、一般に一度車を購入すれば、そこから数年程度は自分のものとして乗り続けることができます。

ほかの手段とは異なり、「自分のものとして所有する」ことを前提として行動するのが、自動車を購入する際の大きな要素となるでしょう。

カーリースと新車購入の違いについてはこちら

レンタカー

車を購入するのではなく、単純に移動や荷物を運ぶ目的で一時的に利用するという際には、レンタカーも有力な選択肢となります。

出張などの長期間の車の需要にはあまり向かず、旅行など1日単位などで車を利用したいというケースではレンタカーが選定される可能性が高いといえるでしょう。

レンタカーは主要な空港や駅などの周辺に窓口があることが多く、使いたいタイミングですぐに利用できる手軽さ、時間単位などスポットでの利用に使えるという点で使いやすいサービスです。

カーリースとレンタカーの違い

カーシェア

車を保有するのではなく、利用したいときに車を利用するという内容のサービスがカーシェアです。

より細かく言うと、カーシェアとは登録を行った会員の間で車を共有するサービスです。

カーシェアは、レンタカーよりもさらに短い「時間単位」で利用できるサービスであり、仕事などの定常的な利用というよりも、買い物、送迎、引っ越しなど突発的な利用の際に迅速に利用できるサービスであるといえます。

カーリースとカーシェアの違いについてはこちら

2年間だけカーリースを利用することはできる？

さて、上記のように期間限定で車を利用するサービスには色々なものがありますが、2年間だけカーリースを利用することはできるのでしょうか。

以下には、2年間だけカーリースを利用するためのポイントについて解説します。

カーリースは期間を決めて車を借りるサービス

そもそもカーリースというサービス・契約の内容としては、期間を決めて車を借りるというものです。

同様の契約形態を取るサービスとしてはレンタカーが挙げられますが、レンタカーが半日や1日など、細かい期間を指定して借りるサービスであるのに対して、カーリースは基本的に数ヶ月や年単位など、レンタカーよりも長いスパンでの契約を行うサービスであるといえます。

ただし、新車のカーリースの場合には、契約期間が3年以上となるケースが多く、2年という契約期間では中古車のカーリースとなるケースが多いでしょう。

契約条件によって2年間だけ利用できるケースもある

先に解説したように、カーリースで2年間だけ車を利用するという場合には、基本的には新車よりも中古車でのカーリースとなるケースが多いといえます。

ただし、2年のカーリースでは中古車しか選択肢がないというわけではなく、カーリース会社が用意しているプランの中に2年間の契約期間が用意されていれば、新車でも2年間だけカーリースを利用できるケースはあるといえます。

2年間だけカーリースを利用するメリット・デメリット

では、カーリースという選択肢を選んだ場合に、2年間だけカーリースを利用する上でのメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

ここではメリットとデメリットについて解説します。

メリット

まずは、2年間だけカーリースを利用するという場合に挙げられるメリットについて解説します。

メリット1：支払いが一定なので急な出費がない

カーリースという契約内容における最大のメリットは、費用についてです。

車を購入したりした場合、日常的にかかるガソリン代のほかに、車検や保険の支払い、メンテナンスなど、あるタイミングで急に大きな出費を伴うケースがあります。

しかし、カーリースの場合には車検や自賠責保険などの費用を合算した上で、それを契約期間で割って月額料金が決定されるために、毎月一定の支払い額で車を利用することができます。

このように、急に大きな出費がなくなるという点は、カーリースを2年間だけ利用する上でのメリットであるといえます。

メリット2：煩雑な手続きや納税の手間が少ない

先に解説したように、カーリースでは、保険や車検などのさまざまな費用が合算された上で月額料金が決定されます。

この理由は、基本的にカーリースでは車両そのものの「所有権」がカーリース会社のままであり、あくまでカーリース利用者は「使用者」であるという位置づけであるためです。

これらの手続きはカーリース会社が行い、カーリース利用者はやはり月額料金だけを支払い、面倒な手続きをできるだけ省くことができます。

また、納税・自賠責などの手続きを忘れてしまうということも起こりにくいといえるでしょう。

メリット3：車の処分などの必要性がない

車を購入する上では、登録手続きや車検、周辺の設備、車庫の用意など、さまざまな準備が必要となります。

これと同様に、車を手放す際にもさまざまな手続きが必要となります。

車そのものの廃車手続きや処分手続き、車の周辺設備などの処分などもあります。

しかし、カーリースの場合には、契約期間が終了すれば残価精算・契約終了の手続きをするだけで、車そのものを処分する必要はなく、カーリース会社に車を返却することになるため、利用者としては大きく手間・費用を省くことができるのも便利なポイントのひとつです。

メリット4：初期費用が不要

車を購入する場合、車体価格にかかわる初期費用が必要となるケースがあります。

多くの場合、それはカーローンなどを利用するケースです。

カーローンはカーリースのように、月々一定額を支払うという内容にはなりますが、カーリースとは異なり「頭金」が必要となります。

カーリースでは、このカーローンのような頭金は必要ないため、車を利用する上での初期費用が不要というメリットがあります。

デメリット

カーリースを2年間だけ利用するという際のメリットは先のとおりです。

しかしながら、もちろんカーリースにおいてもデメリットはあります。

以下に、カーリースを利用する際のデメリットについて解説します。

デメリット1：車の利用には制限がかかる

まず、カーリースを利用する上でのデメリットのひとつは、車の利用に制限がかかるという点です。

カーリースは先に解説したように、車を利用する契約であって、車を所有するという契約ではありません。

自分で購入した車であれば、どのような利用方法をしても誰からも制限されるいわれはありませんが、カーリースの場合には、あくまで所有者であるカーリース会社との契約内容に従う必要があります。

カーリースにおける代表的な利用制限は、走行距離による制限、そしてカスタマイズ・改造の禁止です。

デメリット2：原状回復・残価に注意が必要

カーリースにおいては、契約終了後に車をカーリース会社に返却するという契約です。

車を返却する上では、契約当初に設定する車の価値、つまり「残価」を下回るようなことになれば、その分を精算する必要があります。

つまり、事故や損耗などによって車の状態が契約時よりも悪くなってしまっていれば、契約終了時に原状回復費や残価精算で費用が必要となってしまう可能性があるのです。

デメリット3：契約期間の変更や中途解約ができない

カーリースでは、契約当初に契約期間を定めて契約します。

このとき、カーリースの対象となる車の車体価格や車検費用などを合計して、その合計額を契約期間で割るという方法で月額料金を算定しています。

そのため、カーリースは原則的に途中解約や契約期間の変更はできないというのが一般的です。

この点にも充分注意が必要であるといえます。

デメリット4：長期契約よりも月々の支払額が高い

カーリースにおいて、2年という契約は基本的に「短期」という区分に入ります。

そのため、3年以上を想定する長期契約の場合と比較して、月々の支払額が高くなってしまうというケースがあることには注意が必要でしょう。

2年間だけカーリースを利用するなら新車？中古車？

2年間だけカーリースを利用するということを想定した場合、新車か中古車かという選択肢があります。

新車・中古車のどちらを選択するかによって、さまざまなメリット・デメリットがあります。

ここではそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。

新車の場合のメリット・デメリット

まずは、カーリースで新車を利用する場合のメリット・デメリットについて解説します。

メリット

カーリースで新車を選ぶメリットは、車がきれいであるという以外に、最新のモデルに乗れるという点が挙げられます。

車の技術や機能は日進月歩であり、新車を選ぶことで最新の機能を利用することができます。

安全性能なども新しい基準に最初から適合しているモデルとなるので安心感が生まれるでしょう。

また、保証がしっかりとしており、車に不具合が発生した場合でも安心して利用することができるという点もメリットです。

デメリット

一方、カーリースで新車を選ぶ場合には、車種によっては納車まで時間がかかるというデメリットがあります。

最新の車種はやはり人気が集中するケースもあり、新車を購入する場合と同様に、「納車待ち」という状況に直面するケースもあります。

また、生産が終了してしまった車には当然のことながら乗れないので、車へのこだわりがある場合には適切な選択肢とは言えないでしょう。

中古車の場合のメリット・デメリット

一方、中古車を選択した場合のメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

メリット

中古車カーリースのメリットのひとつは、まずやはり新車の場合と比べて納車が早いこと、そして月々の利用料を安く抑えられるという点です。

また、2年など短期の利用を想定した柔軟なプランが用意されているケースが多いこともメリットであるといえるでしょう。

デメリット

一方、中古車のカーリースにはデメリットもあります。

短い期間での契約ができることと反対に、中古車のカーリースでは長期の契約ができないことが多いというのが代表的なデメリットです。

また、選べる車種が少なく、リース会社が保有している車両の中から選ぶ必要があるという点は、把握しておいたほうがよいでしょう。

まとめ

この記事では、カーリースを2年だけ利用したいというケースに注目し、2年のみの利用の場合のメリット・デメリットや注意点について解説しました。

2年だけのカーリースを検討している方は、この記事を参考にしてみてください。